娘が 作者まで 暗唱できるようになりました。
千早(ちはや)ぶる
神代(かみよ)もきかず
龍田川(たつたがは)
からくれなゐに
水くくるとは
在原業平
さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえも、
こんなことは聞いたことがない。
龍田川が(一面に紅葉が浮いて)真っ赤な紅色に、
水をしぼり染めにしているとは。
神々が住み、不思議なことが当たり前のように起こっていた、
いにしえの神代でさえも、
こんな不思議で美しいことは起きなかったに違いない。
奈良の竜田川の流れが、舞い落ちた紅葉を乗せて、
鮮やかな唐紅の絞り染めになっているなんて。